農薬について|福井県のコシヒカリ・ハナエチゼン・あきさかりの通販なら【タキガハナファーム】

農薬について

農薬への想い

環境にとっては、無農薬が一番だと思っています。できることなら、うちも無農薬でやりたいと思っていますが、そう簡単ではありません。
まず、技術的に難しい上に、人手がたくさん必要です。

例えば、雑草対策がうまくいかなければ、雑草は年々増えていきます。
生えてきた雑草は、機械的に埋め込むか、手で取るしかありません。生えるままにしておけば、稲は雑草の勢いに負けてしまいます。つまり、雑草に土の中の養分を奪われるし、光をさえぎられれば光合成を阻害されるかもしれません。除草剤を使わずに雑草を抑えることは、たやすいことではありません。
また、重大な病気が出れば、広がらないように農薬を撒く必要があります。

周りの田んぼの人の協力も必要となります。
例えば、となりの田んぼで撒いた農薬が、無農薬田に少しでもかかれば、その時点でもう無農薬とは言えなくなります。無農薬田に全く農薬が入らないようにしてもらわなければなりません。

元来、田んぼには多種多様の生き物が棲んでいます。その多種多様の生き物の中で育った作物ほど、健康的であり、充実した、食べ応えのある実を実らせるのだと思います。
農薬は、その生き物の多様性を少なくしてしまいます。

多くの人は、農薬を撒けば、作物中の残留農薬が多くなり、健康に良くないと言うかもしれません。
私は、「撒かなくてよい農薬はできる限り撒かない」「散布回数や散布量もできるだけ減らしていきたい」と考えております。

今は栽培している田んぼを、慣行法(その地域で行なわれている、一般的な方法のこと)で米作りをする部分と、減農薬で米作りをする部分とに分けています。
通販しているお米は、全て減農薬の田んぼで作った米です。

使用農薬について

2016年産米使用農薬とその散布量です。
減農薬田と慣行法田の場合について表示してあります。

農薬名 散布時期 散布量(減農薬田)慣行法田(※3)
ブイゲット・プリンス・リンバー(殺菌・殺虫剤) 田植え時
田植え時 
規定量の8割ほど
規定量の8割ほど
ダブルスターSB
(水田初期・中期除草剤)
田植え後
7~14日
規定量の8割~8割5分規定量の8割~9割
クリーンチャ
(ヒエ用除草剤)
適期
ヒエのひどい部分に
規定量
ヒエのひどい部分に
規定量
ワイドアタック
(水田用除草剤)
適期
雑草のひどい部分に
規定量
雑草のひどい部分に
規定量
アルバリン、スタークル等
(殺虫剤)(※1)
出穂時
 ハナエチゼン
あきさかりに1回散布
コシヒカリには不使用
1回または2回
コラトップまたは
オリブライト(いもち病防除)
出穂の頃
あきさかりに
散布(※2)
同左
グリホサート系の除草剤
(ラウンドアップ等)
または、バスター
(あぜの除草)
随時草のひどいところだけ1回散布適量

(※1)こちらはカメムシ駆除のために散布する殺虫剤です。カメムシは斑点米の原因となるため、使用しました。また、あきさかりについては、イネツトムシの食害を防ぐために散布しました。

(※2)2016年はあきさかりの生育中期頃に雨の多い時期があったため、いもち病対策として使用しました。

(※3)慣行法田でもなるべく農薬を減らすため、殺菌・殺虫剤と初期・中期の除草剤を8割~8割5分にしました。

斑点米について

カメムシという虫はご存知ですか?この虫はイネの実をかじるため、イネの害虫とされています。
この虫に囓られた実は、収穫した時に斑点のようなものが付いているので「斑点米」と呼ばれます。
斑点米が1,000粒の中に2粒以上あれば、等級検査で2等以下になり高く売れません。
1,000粒の中に8粒以上あれば、規格外となりまともな値が付きません。そのためイネの穂が出た頃に、一般的にはカメムシ駆除のために2回殺虫剤を散布します。このわずかな斑点米を出さないために、殺虫剤を散布するか、または、わずかな斑点米には目をつぶって殺虫剤散布を行なわないかの二者択一になると思います。

自然環境保全のためなら、後者を選ぶべきでしょう。殺虫剤で虫を殺せば、生態系に全く影響を与えないことはないと思います。後者を選ぶ消費者の方が多くなればカメムシが大量発生しない限り、殺虫剤を撒かないようにする方向へ進んでいくと思います。私としても、そのようになることを望んでいます。
カメムシがそれほど多くない場合は、殺虫剤を撒かなくても良いと思います。(最近はカメムシが多い・少ないに関わらず、殺虫剤を散布している場合がほとんどです。)撒く必要のない農薬は、できる限りまかないように努力をすべきだと考えます。

また、早生のハナエチゼンはカメムシの被害をかなり受けますが、晩生のあきさかりなどはほんのわずかの被害しか受けないのです。品種の早晩によって、殺虫剤を散布するかどうかを考えることも必要だと思います。

色彩選別機にお米を通して、斑点米を取り除くという方法もあります。
うちも、お世話になっている農家に、使わせてもらっています。ただし、色彩選別機は高価な機械なので、一般の農家にはちょっと手が出しづらいです。

なお、2009年7月9日付の中日新聞に「斑点米、規格は必要?」という記事がありました。関心のある方は、お読みになってください。また、「現代農業」(農山漁村文化協会)の2009年8月号136ページにも、同様の記事がありました。



YouTubeにも斑点米についての興味深い動画がありました。「斑点米を食べてみた」という動画です。一度見てみてください。
さらに調べてみたい方は、検索エンジンで「斑点米」と検索してみてください。勉強になりますよ。

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